そっと心につぶやいて、純粋なところから、世界は照らされていく。隣がいいと、あなたが言った湘南新宿ライン。二人で空いている席に座って、肩を寄せ合い、空を歩く。窓辺を横切る桜に、あなたが思い出を語るときは、いつも右手を僕の膝に置くんだ。それが愛おしくて、ずっとこのままがいいと、世界でそっとつぶやいた。終電後の誰もいない道に、君がつぶやいて、悲しいところから転じていく。荒んでいた心が、だんだんと溶かされていく。そんなあなたが、好きだった。忘れない、いつまでも。
あなたのことを寝ても覚めても、考えてしまう時に感じていることは、人生を生きているということ。これが生きているということ。荒んでいる心をそっと温めてくれる、月の息を切らした猫の先。サイレンが鳴る、鳴り出して、息を吐く。時にそっとため息をついて、言葉を漏らす。それが星になって、真髄から愛になる。
真昼に君を見て、長い夢になる。空に舞うところから、人生が始まる。最後から二番目の音。別れを惜しんでいるところから、見慣れている影の裏。空の音が僕の心臓まで届いて、夜風に乗って、誰よりも遠くへ行く。見えないところから見えるところへ、宇宙からこの星に降りてきた。それがあなたで、それが僕で。長い夢の中、小さくまとまらないところ、現実、愛。別れてから考える、火柱。
何を思ってその後の人生を考えているのだろうか。将来なんてわからないのに、僕たちは何かを常に考えている。その時間で、どこへだって行けそうなのに、僕たちは小さな借り物を割いて食べるように、人生を味わう。それでも、なんだか愛おしいと感じるのが人生だから、きっと永遠に自由なんだろう。