僕は何かになれるような気がしたんだ。このままベッドを抜け出して、ほんの少しだけ泣いて、街に繰り出そうかな。曖昧な僕にはピッタリの人生だから、風に吹かれてこの場所から何かが変われると思ったんだ。どこか遠くに行きたいと世界に叫んでも、僕たちには何も届かない。このまま人生を終えることになっても、僕は構わない。揺れる満月のそばで、ひっそりと輝く一番星。親愛なる天使様、僕らのことをそっと消し去ってくださいと呟いてみる。
左から、受け取って人生。そのまま右に流す人生。何が間違っているかも分からないまま、終える人生。終わらないところから、走り回るところから手に入れないなんて、何もかもが勿体無い。思い出がなくなってしまうのであれば、そのまま人生を終えたほうが楽なんだと。息遣い、少しだけ気をつけてみる。一瞬だけ、最初の道を思い出してみる。なんでもないところ、なんでもないところ。苦しそうな未来にそっと手を添えて、ふさわしくない現実をフィクションにする。
所々、反射する。反射した光は宇宙に放たれて、きっと世界を申し分ないところまで引き上げてくれるに違いない。相応しいところ、意味のないところに僕はいない。僕はこの世界にいる。僕はこの現実にいる。この現実を超えないところにいる。虹を越えて、呟く人生の言葉。言えるわけないから、昨日いたところから人生をまた始める。記号で振る舞っていても、何も始まらない世界。嘘をついても仕方がないから、言えないところまで未来を掻き乱してみる。