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風に騙されながら

二人のそばに、埋まらない恋を祈って、二人の世界を拾って、胸が痺れてところどころが鈍くなっている。言葉で言えないところから、僕はどこにいるのか分からない。笹塚のホーム。風が強いところから渋谷へ向かう。報われないところから、また勉強を始める。自分の何がそうさせているのか分からない。僕らは重力のように息が消されてしまうから、想いが海に沈んでしまう前に、溶け合って、溶け合って。通じ合っているところから、僕の本があなたの心に溶ければいい。思い通りにいかないところからでも、夕立に消される前に、今日もまた人生が始まる。

宙を舞う宝石みたいに、周りに光を集めることができたらいい。そっと人生を育んで、所々で想いを任せて、君のリズムで僕はすかさずギターを手に取る。きっと世界は人生を見ている。愛されれば愛するではなくて、愛があるから愛することができる僕ら。想いのままに行くだけさ。風の声を、聴くところ。悲しみに弱い意味があると言うのなら、痛みに強い意味があると言うのなら、僕はこの人生を生きている意味はない。限りない愛に包まれている僕らは、痛みや悲しみなんて、いらないのだから。振り落とされないように流れているところ。まるで砂の嵐のように、どうしようもない人生。どうしても言葉で言えないところから、何かが始まるんだ。足掻けば足掻くほど、空回りする僕たちは、人生を何で構築すればいいのだろうか。

このまま抜け出せないままで、埋もれていく。小さな砂のような真実と、大きな暗闇の今。時の流れに抗えなくても、僕には逆らう意志がある。何度も何度も人生をやり直そうとした。でもできなかった。虚しく消えて、足掻けば足掻くほど消えていった世界。何を人生と呼ぶのか、僕はまだ分からないでいる。染み込むのも慣れてしまったから、何を正解にすればいいのかはまだ分からない。この胸に賭けられる願い。一千万円じゃ足りないや。触れてみたいと、星が近すぎると嘆く。

涙や雨、寂しさなど、澄んだ青を主なテーマに、
文章を紡ぐ作家「海野深一」の公式ポートフォリオサイトです。

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