いつまでも人は心があってほしい。曖昧なままでいてほしい。仰向けで空を見ることができる夜であってほしい。手紙が届く、潤いが宿る。止まる事を知らない鼓動はずるい。ずっと動くことができる鼓動はずるい。永遠を誓う世界はずるい。何もかも人生に任せるあなたはずるい。世界の愛を持っていくあなたは、ずるい。世界を止めてしまう言葉になりたいと、静かに思った。怖いところも何もないと、信じている。
銀色に咲いた花。強く押し付けて、手放すことが出来ない煙草。見つめる事を知らないで、宙に舞う煙。それが深く吸い込んで、僕の心を染めていく。根元を見つめところから、きっと世界は始まるんだと、綺麗に並んだ一本道。咥えて笑って見せて、優しさが痛い。
本当はわかっている。掴もうとしたら消えちゃうぐらいのところで、煙みたいな愛に依存する。何を言っても聞かないあなただから、両手を掴んで離さない。深く吸い込んで、君の色に染まることができるのなら、重苦しい世界も、そっと軽くなるんだ。煙みたいに、何かが、人生になればいい。蝕んでいる体を遮って、呼んでいる世界を旅する言葉。銀色に咲いた花が人生を装っている。吸い込む心、愛を持ってして心を遮る。初めからわかっているのなら、あらかじめ言って欲しかったと、嫌いになれるその日に言う。
好きで居てもいいですか、なんて事を言って、好きで居てもいいですか、なんて事を言って。嫌いだった事を忘れて、あなた以外のことはどうでも良くなってさ。捨てているところから、ちょっとずつ人生が上向きになっていく。言葉では言えない思いが、沸々と湧いてきて、僕の昔の心をくすぐって、ダイヤモンドに変えていく。
何が何でも成功すると言って、あなたと別れた五年前。人生を生きているところから、転落した毎日が、今では懐かしい。蝶々が飛んでいる借家に、住んでいた頃のことを思い出す。そっと包み込んでくる朝日に目を竦めて、ちょっとだけ前を向いてみる。朝の気分を、コーヒーで流し込んで、そっと立ち上がる午前七時。段々と昇る世界が、心地よかったことを思い出す。一気に駆け抜ける時間が嫌いだった。注意深く見ている、空の音が聞こえるところから、だんだんとゆっくりと駆け抜ける。心の愛と希望を考えて、ずっと前に見かけたあなたが彩りを添える。今ここにある幸せと、ずっと前に考えていた世界。愛を携えて何かを考えている世界。この昔の記憶が、いつか輝いて、だんだんと増えていく。つい、先日まで思っていた心。時は数えて、何を生んでいるのだろう。何が輝いていて、それを閉じて、また拓いて。