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ソリッド

僕を置いていかないで欲しいと、また赤い花がいう。出して逃げていく心のタネが、小さな人生をそっと輝かせる。眠気が覚めてきた頃に、僕はこの街で生きていくことを誓う。みんなが元気かわからないから、少しずつ街に繰り出してみる。だんだんとすぎていく夕焼けが、借りっ放しのゲームを照らす。馬鹿な男さ、人生を投げ捨てて、こうやって文章を綴っているだけなんだから。それでも忘れることのないカケラを信じて前に進んでいる。

夏の頃にそっとくちづけたあの日。窓の外に遠ざかる景色。明日は雨じゃないといいな、なんてことを言ってみる。まだ足りなくて、濡れている心を信じてみる。舞い上がる空の下でポケットの中に渡していても何味始まらない。ただ眩しいと思う心を空にして叶うはずもないような夢を見ている。何もないところからまた人生が始まる。海の底で月明かりが滲んで見える。加減を知らない運命だから、ちょっとした変化で何かを変えてしまうんだ。

空に舞う花のように、何気ない風で運命が変わったらいい。ずっと真夜中だったらいいのにと押し進めている世界の彼方。未完成の雫と完成している世界。目に見えない魔法を片手に僕達は泣いている。明るい場所に逃げ出そう、何気ないところから目に映る伝説が始まるんだ。

君は知らずに笑うだろうな。光を愛する笑い方だからあなたは世界から好かれているんだろうな。言葉では言えないところから何かが始まるところで、ある朝に意味を知らないところから突然消えた人生が顔を出した。アリスも疑っていたんだ。

書いている時は何だか落ち着いている。雨が降っているところに泣いている神様は、泣いているところを雨で隠す。

涙や雨、寂しさなど、澄んだ青を主なテーマに、
文章を紡ぐ作家「海野深一」の公式ポートフォリオサイトです。

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