生きている死んでいる、そんなことは関係なくて、愛は不変なんかじゃないことを、この一年間で学んだんだ。重圧なんかなくて、のびのび表現しているだけなんだ。だんだんと朽ちていく翼が、安定安寧の地へと運んでいる。なんだかそれが億劫で、ジャンキーで、ちょっとだけ重みを感じてしまうんだ。憤り、不安だらけの毎日だから、あっけなく終わる細胞分裂。僕が死んだら、全ての体の動きが停止するなんて、そんなことなんだか寂しいじゃないか。少しだけ、フレンチトーストをつまむ。
宵闇に悲しみの雨が降る。利便性が膨張した高速道路。チンケな泥試合。まなじり、生きている証なんだと、叫んでいるメディア。踊るまま踊るクラブの方が、よっぽど人生しているんじゃないかと、その辺の石が呟いているのが聞こえる。何がなんでも、苔下ろし、狼狽えるアホな自分が、集っている避雷針。フラミンゴが立っている間は、何も考えないでいいんじゃないのか。唾を飲み込んで、ちょっとだけ頑張る社会で。騙せない、騙せない、永久に。見失った少女の酔いどれ、死ぬまで芝居を続けて、ピンク色の羽を心から信じて、愛すること。バイト終わりのビールが、僕のことを救ってくれるんだろう。腹づもりが、音楽を奏でている。どこにでも行って仕舞えば、それで終わりの世界。影が一つ、満ちることも知らないで、気がつけばひとたまり。この顔を眺めている自分。
月に吠えるように叫べば、何もかも伝わると思っていた。枠で満たす世界、何も変わらないことを知ってから、世界で何も意味がないことを、信じた。誰にも見えない醜い獣。指を刺した方へ向く。顔のない心、何かが見ている心。
「一切合切、全部無くなればいい。」
「あら、珍しいわね。」
「ぬるいスープでいいから、何か食いたい。」
「なんもないわ。」
「なんもない、か。」
「そう、ここには何も、ないの。」
「今日、会社で恥かいた。」
「だから?」
「だから、月が綺麗に見えた。」
「あっそう。」
眺めている画面が、笑う言葉。知りたくないほど信じていること。もう一度だけ、会いたいと言って欲しいんだ。信じていることを知って、置き去りにしていること、未来の指がすり抜ける。欠片の氷。ああ、何もかもが終わる世界、命なんて、なかったらいいんだ。現実を見ないふりして、境界線がなくなったらいいのに。知らないうちに、知ってしまう世界なんて、もううんざりしているんだ。
白んでいく世界の末で、ナフキンを添えて、パスタを食べよう。胸の奥から発熱。安寧の孤独で、少しずつ消えていく寂しさ。構わない愛する心。痛みが死んでいるなら、あなたで満ちて仕舞えばいいじゃないか。橋がかかって、僕はあなたがくれた呼吸で、愛を知ったんだ。この手の中の光を、守りたいと願っているんだろうな。
純粋さが彩っている世界で、僕は一人濁っていく。何者でもない自分が、なんでもない自分が、ごめんと名付けて、世界に誕生する。触れたらただの鼻さえ笑ってくれるのだろうか。世界の輪郭を覆えば、少しは花が咲くのだろうか。寂しさに限界はないから、四角になって三角になる。痛みとか蔑みとか、忘れたいと思っている。宙に浮かんでいる音すらも、無駄に思えてしまう時がある。君がいた騒々しい夏も、もう直ぐ終わりなんだ。
「なんで描いてるの。」
「死にたくないから、かな。」
「ふうん。じゃあ、なんで生きてるの。」
「結末がないことを知ってるから、かな。」
「なんでそれを知ってるの。」
「描いてるから。」
「描けばわかる?」
「人による。」
「私は、死にたいよ。」
「それなら、そうすればいい。」
順列の通り魔。人間らしさを知りたいから、なんか言葉を綴っているに違いない。誰も見ないところで、笑うところがなんだか楽しかったんだ。廃れていること、評価されることなんてどうでもよくて、昔のお遊戯会、宣誓。優越感。浸る。人生が全部埋めるように、日々を変えてしまうこと、満たされないから、僕は生きているんだろうか。音楽、恋愛、映画、なんでもやって、企んでいるのはこの世界の影になりたいから。
春ごと、信じればいいと、あなたは言った。死んでいること、生み出す神経。太陽。死にたくないと願うこと、でも死んでしまう運命。永遠なんてきっとなくて、刹那で生きている証。明日、塵になったとしても、僕は大丈夫だから、飛んでいる。