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百回の後悔

二人で言えない言葉を隠して、体を溶かして溶けてなくなりそうな心の中の記憶たち。きっと世界は融通が利かないんだろう。レコーディングの部屋で、意味もなく叫んでいるアーティスト、でもそれが幸せならそれでいいと、音楽は教えてくれた。僕も意味もなく綴る、僕も意味もなく綴る。

幸せであればそれでいいと、人生に答えを見出そうとしたときがある。僕は限りない宇宙であり、言葉は無限に僕たちのことを連れ去ってくれる。最高の人生と、最悪な月曜日に、満員電車の天気は晴れ。忘れてほしいと思う言葉と、束の間の人生を僕はまだ楽しんでいる。言えないよりも、心を表現できたほうが得だと誰かが言っていた。気づかない、気づかない。言おうとしても、誰も何も助けてはくれない。僕は芸術の人間だと叫び続けても、誰も何も言ってくれない。何もかも忘れることを、柔らかい微笑みと共に、野に放たれる。思考回路に入り込んで、ずっとずっと迷路みたいに考えていたい。ずっとずっと脳内の海に深く潜って、心置きなく人生を楽しんでいたい。

笑えない人生と、言葉にならない感情たち。心の中では静かなきらめきが心を動かすけれど、きっと世間はそんなこと、許してなんてくれない。声は、いつも少し歪んで、あなたは言葉を濁す。言いづらそうにしているところに、流れ星が差し込んできて、僕たちを引き裂いた。きっと世界は、ずっとずっとないかを求めているんだと、心の中にしまっておいてほしいと思う。天使たちも、羽を広げて、羽を畳んで、心を守る日が、きっとそこに来るのだから。

近いうちに願いがやってくるだろう。僕たちはきっと、悲しいことすらも忘れてしまって、好きという言葉すらも、何もかも苦しいことになってしまう。好きという言葉には、染粉が混ざっている。一体全体どこから来たのか、どこへ行くのか、僕にも分からない。ドラムの音と、煙が視界を遮る夜の空。誰も僕のことなんか見ていないのだから、好きだよと横顔を見て思う。君の世界が好き。あなたが醸し出す寂しさが好き。あなたの心の中で感じている光が好き。一体あなたは、どこから来たの。何処へ行くにしても、簡単に壊れてしまって、どうしようもないのに追いかけて、界隈を抜けて、排他的になっていく。

何回だって消えるさ、あなたと出逢えるまでは。

涙や雨、寂しさなど、澄んだ青を主なテーマに、
文章を紡ぐ作家「海野深一」の公式ポートフォリオサイトです。

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