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答えのある問なのであれば、それはきっと世界を包み込んでくれるのだろうか。僕たちはじっと見つめる先に未来を見るけれど、もしも未来も現実も過去も、今この瞬間にあるとしたら。僕は何もしていない。何も見ていない。でも自分の中で渦を巻いて、表出されたがっている真実を感じることはできるから。きっと世界は、この考えを伝播させようとはしない。きっと僕のエッセイは、誰にも何処にも広まらない過去の産物となって、小さく水面下で広がっていく。

真実は広がらない。なぜなら、真実は僕たちの命が終わった後に明かされるものだから。真実というものは、きっと世界を混乱されてしまうから。誰かが利益を得ることができなくなるから。だから真実は隠され、世に出ない。もしも、世界があるから自分がいるのではなくて、自分がいるから世界が在るのだとしたら、あなたは何を感じ、何を信じる。僕たちの体にすべての歴史が詰まっていて、奇蹟が蠢いているのだとしたら、僕はその鼓動に身を委ねて、真実と共に脈動していたい。僕は世界であり、世界は僕であるとしたら、きっとあなたにはあなたの世界が在るのだろう。人と人との出会いは、世界と世界の出逢いである。それを知っている人間は、この世界にはまだたった千人もいない。本質的な死は存在しないこと、人生というものは限りない永遠であること、それを心から知っている人間は、まだこの世界に千人もいない。だから僕は、この星の運命に任せて、筆を取っている。過去の先人たちが綴ることを諦めないでくれたから、今の自分の手が動く。そう信じているから、そして今、あなたとここで共鳴したらからこそ、この本が、あなたの手元に届いている。

歴史は尊いが、それは重いものではない。それはきっと、僕たちに生きる喜びを実感させてくれるもの。それを、僕は真実と呼んでいる。

涙や雨、寂しさなど、澄んだ青を主なテーマに、
文章を紡ぐ作家「海野深一」の公式ポートフォリオサイトです。

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